転生したらスライムだった件 個人的感想ブログ

転スラ(転生したらスライムだった件)の感想を書いている個人ブログです。なお、既に完結しているWeb版は読んでません。小説版の感想です。ネタバレしているので本編を読んでから感想を読んでください。

転スラ14巻の感想 展開遅い!いいところで終わってるし半年待つのはキツい!

※この感想は小説版(Kindle)のものです。管理人は既に完結しているWeb版は読んでません。
なお、ネタバレしているので未読の方は先に読んでからご覧ください。

転生したらスライムだった件 14 (GCノベルズ)

転生したらスライムだった件 14 (GCノベルズ)

13巻は9月28日発売で、14巻は翌年3月29日発売。
実に半年も待たされました。12巻から13巻も半年間隔だったのである意味予想通りですが、長かったです。

前回は帝国軍がテンペストに攻めてきましたが、テンペスト軍は犠牲者なし、帝国軍は100万人近い犠牲をだしてテンペスト軍の大勝利でした。

今回はその続き。
帝国軍へ逆攻勢をかけるのかと思いきや、話は全然進まない…。

章ごとに感想をまとめます。



序章 道化達の決断

ユウキパート。
ユウキパートらしくこの章も延々と会話が続きます。

ダムラダが裏切ったかどうかで議論していますが、正直興味ない…。

ユウキ達が話をしているうちにいつの間にか本人であるダムラダがやってきました。
そして、結局クーデターを決行することにしたユウキ達でしたとさ。

ユウキパートはスカッとしないので、読んでてだるいです。

第一章 褒美と進化

リムルパート。
さあ、帝国へ反撃かと思いきや、ここで祝勝会。バトルはまだ先のようです。

ベニマルの結婚などもありますが、この章のメインはリムルの配下の覚醒です。
集めた魂10万人分で一人を真なる魔王(覚醒魔王)級に進化させることができます。

対象となるのはランガ、ベニマル、シオン、ガビル、ゲルド、ディアブロ、テスタロッサ、ウルティマ、カレラ、クマラ、ゼギオン、アダルマン以上、12名。

リムルと魂のつながりがあり、魔王種を得ていることが条件です。

13巻の情報では20万人強だったので2人を覚醒させることができるはずでしたが、個人が数十名から数万名の魂エネルギーを持っていたたま、100万人分の魂が集まったそうです。

つまり、最大10人を覚醒させることができます。
12人中10人なのでむしろ誰が外れるのか気になります。

対象者一人目はベニマルでした。
まあ、対象者が2人でもリムルの腹心中の腹心であるベニマルは選ばれたでしょう。しかし、結婚・子作りのため、進化は延期になりました。

二人目はゲルド。強いし信頼できる男。選ばれて当然でしょう。
初めは辞退するもリムルに説得され進化しました。

三人目はガビル。前回の戦いにおけるガビルの采配は褒められた物ではなく、褒美を与えて良いのか微妙なところ。
しかし、登場した頃に比べたら性格も思慮深くなり、頼れる存在になっていることは事実。
なにより戦力アップになりますし、ガビルも進化させるのもよいと思います。

四人目はランガ。強さやリムルとの信頼関係を考えれば当然かと思います。

そして、悪魔3人娘。
リムル配下でも最高戦力である原初を覚醒させたら、大幅な戦力アップになることは間違いないでしょうが、リムルは迷います。
進化させて強くなりすぎたらリムルでも制御できない恐れがあるからです。
すぐ後に書きますが、ディアブロに関しては進化させているので、ちょっと悪魔3人娘はリムルの完全な信頼を得るには至っていない、ということでしょう。
今回は見送りとなりました。

その後、クラマ、ゼギオン、アダルマンが進化します。
特に、ゼギオンに関しては究極能力「幻想之王」を取得するほどに進化しました。元々強かったのにどこまで強くなったのが予想もつきません。
アダルマンは初めは辞退しますが、リムルに説得され、最終的には受け入れます。
ゲルドもそうでしたが、覚醒も実はあまり嬉しくないことなのかもしれませんね。

次はシオン。シオンは進化しても変化なしのようです。おそらく失敗ということではなく進化後の力は後日のバトルシーンでお披露目されることでしょう。

そして最後はディアブロ。彼は嬉しくて仕方ないようす。
進化すれば確実に自分より強くなる、とリムルは考えていますが、そこは信用しているのでしょう。
あるいは、どこまで強くなるのか、好奇心もあるのかもしれません。

結果、ディアブロは魔素量でリムルに並びました。知識や技量を考えると確実にリムルより強くなっているでしょう。
ただし、性格やリムルへの忠誠は変わりません。今後の活躍が楽しみです。

結局ベニマルを含め9人が真なる魔王級へ進化することとなりました。
これに加え、元々規格外の力を持つ悪魔3人娘がテンペストにいます。

これだけの戦力があれば帝国軍など楽勝で倒せるのでは、と思わせます。

幕間 驚愕の祝勝会

真なる魔王を量産したリムルに対し、驚愕するジェーン(ドワルゴンの最高幹部の一人)。
先にドワルゴンに戻ってガゼル王に報告することになります。
ドワルゴンとテンペストは同盟関係にあるとはいえ、戦力差がありすぎるとやはり怖くなります。
これまでの描写では、ドワルゴンには災禍級(Sランク)の人物・魔物は出てきません。ガゼルでさえA+程度の実力のようです。
一方、テンペストには災禍級の魔物がゴロゴロいます。さらにはヴェルドラという天災級も存在もいます。
その気になればドワルゴンなど一瞬で落とせるでしょう。
リムルの性格上、それはないですが、それでも警戒せざるを得ないでしょう。

そして、ミリムに下った元魔王のフレイの腹心である双翼ルチアとクレアもリムルの真なる魔王量産に唖然として、すぐに国に戻ります。
そして、フレイに伝え、カリオンにも伝わります。
この二人は覚醒していない魔王種なので、覚醒したリムルの配下達に及ばないでしょう。
かつては世界最強の一角であった、カリオンとフレイですが、いまではかなり強さランキングが下がってしまいました。
しかし、そんな状況に二人は奮起し、進化への野望が生まれました。

フレイはともかく、登場当初は圧倒的強者感のあったカリオンですが、今やリムルの部下以下とか、読んでて悲しくなります。
是非、真なる魔王に進化してほしいですね。
というか、リムルに頼めばすぐに進化できるかも。

第二章 今後の方針

リムルパート。
ベルドラにはお礼として衣服をプレゼント。
ラミリスには配下の竜王達の名付けをするリムル。
これまた強い戦士が誕生しました。

次は捕虜となった帝国軍を巡る話。
議論の末、帝国軍70万人はテンペストにとどまることになりました。
以前、オーク十何万人を受け入れるため、食糧問題が発生しましたが、今回はその数倍の人数です。
リムルは少し渋りますが、受け入れることにします。
おそらく、テンペスト軍が帝国に勝利すれば国に帰るでしょうが、テンペストに残る人も出てくるかもしれません。
テンペストは魔物の国ですが、これを機に人間の人口も増えるかもしれません。

元マサユキのパーティで、帝国のダブルオーナンバーであるバーニーなどが帝国軍の情報をリムルにばらします。

●皇帝ガドラの目的は強者の選別と覚醒が目的であり、百万の将兵へ捨て駒。
●ダムラダが副団長で、団長はおそらく近藤達也。
●リムルへの襲撃は団長の指示
●序列6位までしか皇帝の顔を知らない
●皇帝とマサユキはうり二つ
●帝国には竜種であるヴェリグランド(元帥)がいる。
●ギィが帝国に攻め入らないのはヴェリグランドがいるから?

話がギィに関係するとなって、なんとディアブロがギィを呼び出します。
本来、そんな気軽に呼び出していい人物ではありません。。

やはり、呼び出されて不機嫌そうなギィ(てか、それでもやってくるのは真面目かも)。
ある意味戦争より緊張します。

また、ギィとともにヴェルドラの姉であるヴェルザードもやってきて、リムルと初対面します。
感じの良さそうな人ですが、実はヴェルドラに対してかなり暴力的で、ヴェルドラからは恐れられています。
でも、リムルのヴェルドラをかばう発言を受け入れるなど、話の分かる人物ではあるようです。

さて、ギィですが、リムルの質問には素直に答えています。
憤るリムルですが、話は俄然面白くなってきました。
●皇帝ルドラはギィのライバルで、今はゲームをしている
●ルドラとギィは直接戦わず、駒だけを動かして相手を倒す
●もう2千年以上争っている
●結果的に、リムルはギィの優秀な駒
●ギィはリムルに帝国に攻め入ってルドラの駒を排除して欲しいと頼む(押しつける)

話が終わってもギィが帰らないのは面白い展開です。
シュナの作ったケーキを気に入ってレインとミザリーに修行するように頼みます。
一応、これでギィに貸しを作りました。また、文化的なことでギィにテンペストを認めさせることができたようです。ルミナスの時もそうでしたが、リムルの得意技ですね。

話がまた始まります。
ディアブロの進化に気づいたギィですが、その理由は分からないようでリムルに説明を求めます。
話を聞いて、ギィは「スゲェ」と評価します。
最強・最古の魔王であるギィにも知らないこと、できないことがあるようです。
そして、リムルはギィから「お前って普通じゃないよな」と正面から言われてしまいます。
リムルは自分は元人間でスライムに転生したことを話すとギィは笑い出します。
しかし、それによりギィはリムルを信用することになりました。
ミリムみたいに友達になったわけではありませんが、ギィに認められるということは国の安全保障上極めて重要なことです。これもリムルの人間力のおかげでしょう。

話は終わったと思いきや、まだ帰らないギィ。

「今のままじゃカス過ぎて役に立たない」と言う、原初のミザリーとレインを覚醒させてやってほしいとたのみます。
それについては受け入れたリムルですが、その現場を見たいギィと隠したいリムルの攻防が面白いです。
ギィの勝ちかと思いきや最終的にディアブロの活躍?でギィはその場から連れ出されます。
そして、ギィのいないところでミザリーとレインの覚醒に成功します。そのことで礼を言われました。
ギィとヴェルザードも料理や温泉を気に入ったようでまた来たいと言います。ルミナスと同じパターンですね。

なお、ヴェルドラは姉にコテンパンにされたらしく満身創痍になっていました。
同じ竜種でも戦闘では姉にかなわないようです。

ギィが帰った後はエルメシアがやってきます。
原初である悪魔3人娘を配下に加えたことで説教です。
どうも、ディアブロの時もそうでしたが、エルメシアは魔王よりも原初を恐れているようです。
また、リムルが死ねばディアブロ達原初を飼い慣らせるものは存在せず、対立が生じるかもしれないと危惧します。
そうかもしれませんが、そのときはギィが出張ってくるのではないでしょうか。ディアブロも強くなりましたが、ギィにはかなわないでしょうし、世界が壊れることはないと思います。

幕間 天上のゲーム

意外にもヴェルグリンドのパート。
かつてギィとルドラは何度も直接対決をし、決着がつかなかったのだとか。
なんと、最強であるギィとルドラは互角ということです。
(今はルドラの体調が良くないようなのでギィのほうが強い気がします)

互いに直接手を出さないというルールにおいて、ヴェルグリンドは不利だと考えています。
ギィの駒であるヴェルザードであればルドラを倒せるかもしれませんが、自分ではギィに及ばないと分析しています。
また、姉であるヴェルザードにも直接戦えば分が悪いと思っています。
そのため、ヴェルドラを仲間に引き入れたいと考えます。
それしか方法がないかもしれませんが、それでもギィならヴェルグリンドとヴェルドラの二人がかりでも勝ちそうな気がします。
やはり不利は否めません。

そんな中、テンペストに攻め込んだ軍勢が全滅した報告を受け、驚くヴェルグリンド。覚醒者を得るという目的は失敗に終わります。
そして、このような大軍が攻め込んでもヴェルドラが姿を現さないことを訝しがります。
実はヴェルドラは迷宮にいたので、その存在はヴェルグリンドにもルドラにも分かりませんでした。

そして、ヴェルドラを言いなりにしたリムルに、その方法を本人の口から聞き出すと、ルドラとヴェルグリンドは決めました。

リムルとヴェルドラは友達であり、リムルはヴェルドラを従えているわけではありません。
しかし、悪い見方をすると、漫画や食べ物など、娯楽で釣っている部分もあります。

おそらく、ヴェルグリンドがそれを知っても真似できないでしょう。
ヴェルグリンドは力で支配するしか頭にないはずですし、それしかできないと思います。

ヴェルドラを懐柔したリムルをギィから寝返らせ、一気にギィとの決着を図る二人。
ついに最強の敵が動き出しました。

第三章 帝都、混迷

ユウキパート。
ユウキはリムルのライバル的存在なので、作品中の扱いも大きいのですが、正直魅力的でなく、ユウキパートは読んでてダルいです。。

初めにミーシャが近藤に消されます。容赦なしですが、ミーシャも殺されて仕方ない部分はありました。
それにしてもまさに悪・即・斬。新撰組を彷彿とさせますね。

その後、ユウキがクーデターを決起する場面へ。
しかし、近藤に操られたダムラダの登場でユウキ以外は離脱。
ユウキはダムラダと戦い、かけられた術の解除に成功します。

その頃、帝都から脱出を図るカガリ達は近藤の襲撃を受けます。
フットマンが奮闘しますが、まったくかないません。
近藤がクレイマンを操っていたことを自白したことでカガリは激怒。
しかし、その隙を突かれ、カガリも近藤の術に落ちました。

ダムラダの解放に成功したユウキですが、その場に皇帝ルドラとヴェルグリンドが現れます。
ユウキもでたらめに強いですが、相手が悪すぎです。ギィの時と同様に、なすすべもなく敗れます。
ルドラは覇気だけでユウキに膝をつかせました。ワンピースみたいですね。

ルドラの放つ「王権発動」により、倒されてしまいます。
が、多分、ユウキは支配されてないと思います。何らかの策で逃れているはずです。なぜならリムル同様チートな存在だから。

第四章 紅蓮の粛正

ヴェルグリンドの襲撃に、出陣するガゼル王。
しかし、如何にガゼルが猛者であろうと、ヴェルグリンドとの力の差がありすぎです。それこそクリリンがフリーザに挑むようなもの。無謀です。
とはいえ、ドワルゴン最強であるガゼルが行くしかないのも現実です。ガゼルは好きなキャラなので生き残ってほしいものです。ガゼルが殺され、リムルが怒りでスーパーサイヤ人化するとかいう展開は止めて欲しいです。

この章は基本的にリムルパートですが、主役はラプラスでしょう。
作中唯一の大阪弁キャラ。強そうには見えない態度や風貌ですが、実は強さの底知れない人物です。

そんなラプラスがリムルに問います。
「アンタは魔王として、何がしたいんや?」
「みんなで楽しく暮らせるようにする。その為に、町を作り、国を創り、他の国々との交流を持った。後は、多様性を大事にしつつ、趣味嗜好の合う者達と仲良くやりたいと 考えるよ」

「世界を手に入れたいとか考えへんのか?」

「え、何それ? めんどくさい」 「はあ!?世界を手に入れたら、何でも自分の想いのままやろがい!」 「だからさ、そんなの絶対に飽きちまうだろ。色々な考えがあった方が、 可能性の幅が広がって、思いもしてなかったような楽しい作品も生まれるってもんだろが!」

ラプラスはリムルの言っていることが理解できませんが、最終的に楽しく暮らせる世の中を作るという点では、ラプラスのボスであるユウキと考えは同じです。
ただ、世界征服するかどうか、多様性を認めるかどうかに差があります。

違いはありますが、リムルの思想や懐の深さがあれば、ユウキやラプラスとも折り合いをつけて共存できる可能性もあります。
また、政治的なこととは別にラプラスもテンペストの食事や温泉は気に入ったようです。
これで少しは考えが変わるかもしれません。ラプラスの今後の動きには注目です。

その後もラプラス中心に会話が進みます。
オーガの里を滅ぼしたことにも言及、あえて言う必要もなかったのですが、「悪いことをしたとは思っていない、所詮この世は弱肉強食」と、開き直ります。
しかし、正直に話すことでリムルや、ベニマル達からも一定の信用を得ることができ、共闘することが確認されました。
胡散臭いと評判のラプラスですが、根は真摯な部分があるのかもしれません。

話が終わり、悪魔3人娘とガビルがヴェルグリンドの所へ、リムル、ラプラス、ベニマル、ディアブロ、シオン、ソウエイが帝国へ乗り込むことになりました。

ラプラスの魔法へラプラス達の秘密基地へ飛ぶはずだったリムル達でしたが、待ち受けていたのは皇帝ルドラ、ヴェルグリンド、ユウキ、ダムラダ、4騎士でした。
ヴェルグリンドはドワルゴン方面に行ってたはずですが、並列存在(分身)でした。

ルドラの目的は一つ。リムルの懐柔でした。
配下になれば領土は保証し、大公の地位も授けると、帝国からすると破格の条件でした。

当然、リムルは断ります。受け入れたらリムルはギィに消されたでしょう。

その後、リムルとルドラは互いの主張をぶつけ合います。

「人間は、自由意思を持つ生き物なんだぞ。世に不変の正義なんてないし、考え方なんて千差万別だろう? それを認めないというのは、争いの種をまくだけじゃないか」

「愚かな。余の考えこそが至高であり、正義なのだ。愚民の我が儘に付き合っていても、理想の世界には到達し得ぬと知れ」

ルドラの言っていることは独裁国家の正当化です。
独裁国家というと悪いイメージを持つ人が多いでしょうが、優れたリーダーが率いるなら国は強く豊かになります。そのスピードは民主主義国家では及ばないでしょう。
そういう意味でルドラの言っていることは変でも悪でもありません。個人的には嫌ですが。

話が終わったところで、ヴェルグリンドの分身と悪魔3人娘の戦いが映し出されました。
超絶的な力を誇る原初の3人をヴェルグリンドの分身は圧倒しました。
ガビルやドワルゴン軍も劣勢のようです。
まさに最悪。

ただ、ヴェルグリンドの分身ではヴェルドラを倒しきれなかったので、ヴェルグリンドは悪魔3人娘と所にいる分身とルドラの元にいる分身と統合してヴェルドラに当たることになりました。
リムルはその戦いを見守ることになりました。

終章 激怒

ヴェルドラとヴェルグリンドの戦いです。作中最強格とされるヴェルドラが本気で戦うシーンは初めてです。
個人的にはバトルシーンが好きなのでわくわくします。

単純にどちらが強いのかというと、意外にも?ヴェルドラが少し有利なようです。
このままヴェルドラが勝利すれば、リムルは難を逃れられる可能性が高くなります。
さらにルドラ陣営はヴェルグリンドという最強の手駒を失うことになるので、事実上ゲームは敗北となります。

しかし…

ヴェルドラは突如現れた近藤とルドラに襲撃され、支配されてしまいます。

結局、リムルの前にいたルドラは分身でした。リムルは結局ルドラの手のひらで踊らされていただけでした。知将タイプのリムルがここまで嵌められたのは初めてです。

ヴェルドラの支配に成功したルドラはリムルに興味をなくし、その場をさります。

リムルは目の前の脅威からは解放されましたが、ヴェルドラを失うという痛恨の事態に直面します。

当然リムルは激怒。作中で、これほど激怒しているリムルは初めてです。

そして、最後の一文が気になります。

「愚かなる者共は、俺の逆鱗に触れたのだ。俺は怒りのままに、常日頃から抑制していた力を解放する─」

おお、これはリムルのパワーアップフラグか?スーパーサイヤ人化するのか?
次回が気になる終わり方でした。

<まとめの感想>

前巻はテンペスト軍が圧勝しましたが、本巻は逆に劣勢に追い込まれました。そのため、全体的に重苦しい巻になりました。
個人的にはギィとリムルの絡み、ラプラスの心の叫び、ヴェルドラとヴェルグリンドの戦いが面白かったと思いました。

戦況分析ですが、魔王級の魔物を量産して、軍事力は格段に向上したはずですが、最後にヴェルドラという最終兵器を失い、結果的に大幅な戦力ダウンとなりました。
ただ、ルドラはもはやリムルは眼中になく、ギィとの最終決戦に目を向けています。

ルドラの作戦としてはヴェルグリンドとヴェルドラを、ギィとヴェルザードにぶつける。それしかないはずです。

ただ、それだけではギィに勝てないと思います。ヴェルドラはギィとヴェルザードに及ばす、ヴェルグリンドもまた同じです。
近藤や、他のダブルオーナンバーも送り込むのかもしれませんが、竜種とそれ以上の力を持つ最強魔王との戦いに割り込めるとは思えません。
ただ、ルドラとしてはそれで精一杯。勝算が悪くてもやるしかないのでしょう。

そういえば、ミリムはギィとルドラのゲームについては知らないようです。というか、ミリムの介入を恐れてギィが意図的に知らせていないはずです。
ミリムだと一人でルドラに勝ってしまう可能性があるのでゲームにならないからだと思います。

また、予想外にルドラがギィとのゲームに勝ったとしても、世界征服を成し遂げるにはミリムとの激突は不可避です。
ルドラは体調が悪そうですし、ヴェルドラとヴェルグリンドはギィ戦でボロボロになっているでしょう。ミリムが負けるとは思えません。どこまで行ってもルドラは分の悪い戦いを強いられるに違いありません。

次巻ですが、おそらくまた半年後になるでしょう。
本巻で帝国編が完結すると思っていましたが、山場の直前で終わってしまいました。ちょっと説明が長い部分が多く、思ったよりも話が進みませんでした。
何とか次巻で完結してほしいですが、この調子だと終わらないかもしれませんね。。