転生したらスライムだった件 個人的感想ブログ

転スラ(転生したらスライムだった件)の感想を書いている個人ブログです。なお、既に完結しているWeb版は読んでません。小説版の感想です。ネタバレしているので本編を読んでから感想を読んでください。

転スラ13巻の感想 悪魔3人娘が強すぎて引いた…

※この感想は小説版(Kindle)のものです。管理人は既に完結しているWeb版は読んでません。
なお、ネタバレしているので未読の方は先に読んでからご覧ください。

12巻は2018年3月9日発売開始で、13巻は9月28日なので、半年以上も待たされました。
12巻は東の帝国との対決直前という、続きが気になるところで終わっていたので、半年待たされるのはつらかったっす…。

発売日はすぐにkindle版を購入して5時間ぐらいで一気に読んでしまいました。

読み返しながら、それぞれの章ごとに感想をまとめます。

序章 2つの疑惑

さあ、開戦だ、と喜び勇んで読み始めましたが、いきなりユウキのパート。
ユウキは個人的に好きではないのでちょっとガックリ。

誰がガドラを殺したのか?についての考察ですが、意外な人物が犯人のようです。
また、マサユキが皇帝ルドラとそっくりという怪情報もあります。

さすがにマサユキが皇帝だったという落ちはないと思いますし、謎ですね。

まあ、ユウキとガドラには特に思い入れがないのでどうでもいいです。
それより早く戦争の話の続きが読みたいです。

第一章 動揺と覚悟

いきなりは開戦しません。
前半は開戦直前の情勢の解説とリムル達の作戦の再確認の章です。

見せ場はテスタロッサとウルティマの原初2人とガビル、ゴブタの絡みです。
特にゴブタ。相手が原初というヤバい悪魔ということを知らないので発言に遠慮がありません。
言ってることは正論ですが、苦笑ですね。。

そしてテスタロッサがガスター中将に交渉という名の宣戦布告をして、ついに開戦します。

カビルとゴブタ、その配下の者が勇戦します。

ところで、超強いリムルが最前線に出れば、それより遙かに弱いガビルやゴブタなどが戦わなくてもすぐに勝てるのでは??
という疑問は誰でも感じますよね?

その疑問の解が述べられています。

まず、国家として歩み始めた以上、何時までも魔王である自分達の主─ ─ つまり、俺 ─ ─ に頼ってはいられない事。魔王は配下の魔物達を庇護する役目を負うが国を守るのは配下の務めであると、ベニマルはそう断言したのである。魔国連邦が自分達の国なのだと自覚し、祖国は自分達の手で守るという意志がないならば、この国に住む資格もまたない ─ ─

なるほど、安全よりも誇りが大切、ということですね。

でも、部下思いのリムルはそれでも戦場に出ようとしますが、ベニマルにとめられます。
今回の作戦はリムルを害する可能性のある強者をあぶり出すことが主眼となっているので、リムルを出すわけにはいかないと。

そこで、リムルも王としての覚悟を新たにします。
リムルの性格からすると、部下が傷つくぐらいなら自分で戦う方が気が楽なのでしょうが、そういう立場じゃなくなってきてます。

物語序盤ならリムルが真っ先に戦っていたのに、ずいぶんと変わりましたね。

第二章 蹂躙の始まり

蹂躙、って、どっちがどっちを?
と思いましたが、蹂躙するのはリムル軍の側でした。

ランガと合体したゴブタとガビルが圧倒的強さで敵を倒しまくります!

いや逆に、戦車や飛行船弱すぎ…、とも感じます。異世界の技術と魔法の融合ということでとてつもなく強いのでは?と開戦前はかなり警戒していましたが、楽勝過ぎです。もっと苦戦した方が面白かったと思うのですが。

そして、とどめはウルティマ(原初の紫)。
圧倒的強さで敵を蹂躙、飛行船部隊を一瞬で壊滅させました。

…なんかね、このウルティマ含む原初の3人娘は個人的に好きじゃないんですよ。
まず、あまりに強すぎて、ゴブタやガビルなど、転スラ初期から登場している馴染みのあるキャラの頑張りが霞んでしまうからです。

飛行船部隊もはじめからウルティマが攻撃していたら、ガビルなんかいなくても一瞬で全滅させられたはずです。

あと、残虐すぎ!敵とはいえ、あの殺し方はちょっと…。

まあ、魔物だし、しかも悪魔だし、人間の感覚で価値判断するのもなんですが、少なくとも人の心を持つ心優しいリムルの配下には向かないと思います。

どこか滑稽でユーモラスなディアブロはいいとして、ウルティマとテスタロッサはアウトです(カレラも大概だが、無邪気なだけかも)。

そして、負けじとテスタロッサもガスター中将と帝国皇帝騎士団の精鋭3人を簡単に殺します。
序列11位という人外の強さを持つはずのデイビスすらテスタロッサの相手になりません。

敵ですが、あまりのやられっぷりに可哀想になってきます。

帝国皇帝騎士団のナンバー持ちって帝国軍最精鋭のはずなのに、このていたらく。
リムル軍にはテスタロッサと同等かそれ以上の強さの者は少なくとも6人はいますし、これじゃあこの先も戦いにならんでしょう。
そういう意味で、悪魔3人娘の加入は余計だなあと思いました。

なお、この章で帝国軍の別働隊は全滅、帝国軍94万人のうち、24万人が殲滅されました。
対してテンペスト軍の人的被害は0。ヤバス。。

幕間 ガゼルの憂鬱

ディアブロ達が原初の悪魔だと知ってびびりまくるガゼル達。
さらにはヴェルドラもいるテンペストの超戦力に頭を痛めるガゼル。

いくら友好国でも強すぎる国が隣に在るというのは王としては怖いでしょうね。
テンペストはその巨大すぎる戦力と国土の広さから旧ソ連を思い起こさせます。絶対となり合いたくねー。

しかし、強さのインフレで初期の強キャラが相対的に弱くなるのは悲しいですね。
ガゼルも初期ではリムルを圧倒していましたし、世界的にも英雄王として強さを認められる猛者なのですが、今やリムルには追い抜かれ、原初にもかなわない様子。
ドラゴンボールで言えば、サイヤ人襲来編以降の亀仙人みたいなもんですね。。
長期連載のバトルものでは強さのインフレは避けられないですが、転スラは何とかドラゴンボール化は避けてほしいですね。

第三章 迷宮攻防戦

対帝国軍別働隊の戦いは拍子抜けするほど圧勝。ウルティマとテスタロッサの強さばかりが目立つ戦いでした。
次は帝国軍本体との戦いです。

ここでも意外な展開にならず、リムル達の思惑通りに戦いは進みます。

詳細は書きませんが、ここでも圧勝。帝国軍弱すぎ。

ここで気になったのが、リムル配下で資格のある者に、魂10万人分を与えると覚醒させることが可能、とのルール。

対象となるのはランガ、ベニマル、シオン、ガビル、ゲルド、ディアブロ、テスタロッサ、ウルティマ、カレラ、クマラ、ゼギオン、アダルマン以上、12名。
現在24万人殺しているので2名を覚醒させることが可能になります。

まず、この12名は魔王種に匹敵するほどの強さがあると思われます。細かい資格は分かりませんが、それの一つが強さなのは間違いありません。
リムル配下の戦闘力上位12名はほぼこのメンバーと思われます(ソウエイはランガより強い気がしますが)。

結局、リムルは魂を使って配下を覚醒することはしませんでしたが、私ならやりますね。

それで誰を覚醒させるか?

悩みますが、私ならベニマルとディアブロですね。

まず、ベニマル。単体でも文句なしに強いですし、大軍を指揮する将としての能力は配下でも一番でしょう。物語初期からリムルに仕える最も信頼できる部下、というか仲間なので最も安心してパワーアップさせられます。

武勇や忠誠心ならシオンも負けていませんが、性格的に覚醒魔王級に強くするのは何かをやらかしそうで不安です…。

次は悩みますがディアブロですね。
太古の昔、ギィと引き分けたというからには素質としてはギィと同等と考えて良さそうです。
そのディアブロが覚醒したならば、きっとギィに匹敵する最強魔王になれるはずです。

現時点でギィとリムル達は対立していませんが、将来的にぶつかる可能性を考えると、この機会に対ギィ用の最強戦士を作っておくことは保険となるでしょう。

テスタロッサ、ウルティマ、カレラも覚醒すればギィの実力に届きうると思いますが、人格的に信頼が持てません。リムルより強くなったとき、態度が変わる可能性がありますし、そうなったら止められる者はリムル配下にはいなくなります(あとはヴェルドラ頼み)。

とりあえず、ベニマルとディアブロを選びましたが、ゼギオンも悩むところです。
実はこの中で最強かも知れないのがゼギオンです。彼の活躍は第3章後半に書かれていますが、悪魔3人娘より強いとされています。悪魔との相性がいい、という点はありますが、格闘では条件次第でヴェルドラとも互角に戦える、とのことなのでやはり最強候補なのは間違いないです。
彼は過去にリムルから命を救われており、忠誠心は絶対で、信頼も出来ます。
そんなゼギオンを覚醒させたらどうなるか?
もしかするとヴェルドラ以上に強くなるかもしれません。ちょっとヤバいですね。

あと、この12人に入ってませんが、クロベエが覚醒したら伝説級あるいは神話級の武器を量産してくれそうです(笑)。

…そんなことを考えているとキリがないので、次にいきます。

結局、迷宮に入り込んだ帝国軍53万人は全滅。
帝国軍は残り17万人まで減少しました。

その17万人にもこれまで出番のなかったカレラ、ディアブロ、シオンなどが襲いかかります。もう読まなくても結果は分かります。

それより、リムル周辺の動向の方が興味深いです。

これまでの戦いで順調すぎてちょっとげんなりしてた感はあるのですが、ここに来てピンチらしいピンチがやってきます。

リムルに対する刺客、それは意外な人物でした。
マサユキのパーティーであるバーニィとジウ。
まあ、こいつら、思ったほど強くなかったのでどうでもいいですが、ここで泣かせるのがパーティーの残りの一人であるジンライ。

ジンライはマサユキが本当は弱いのを知っていてなお、マサユキのことを尊敬し、ついていっていたのだ。

リムルだけでなく私もジンライを見直しました。これまでリムルに悪態をつきまくっていた嫌なキャラでしたが、評価が変わりました。彼はいい奴です。

そんなジンライに感じ入ったのか、リムルも援護射撃します。友情ですね、熱っ!

その後の見せ場はクロエvsジウ。

クロエは時間を操作する究極能力を持つ勇者であり、かつては究極能力なしでヴェルドラを封印した作中最強キャラの一人です。
しかし、現段階ではスキルを上手く使いこなせず、リムルの助けを借りてジウを倒しました。素質的には最強でも、まだちょっと修行が必要なキャラですね。

なお、バーニィとジウは帝国皇帝騎士団の一桁ナンバーという帝国軍の頂点に立つ存在でしたが、その後ディアブロにあっけなく殺されます。てか、やっぱ原初は強すぎて物語のバランス崩してるわ。。

次は行方不明になっていたトレーニーさんと戦っていたラプラスの話。

なぜか関西弁を話すラプラスは、悪党でありながらどこかユーモラスで個人的には好きなキャラです。見かけによらず魔王バレンシュタインを倒すなど、実力も十分。頭も回るし、味方になれば頼もしいでしょう。
ただ、これまでの所業から信頼がないので、結局トレーニーさんと戦う羽目に。
好きなキャラではありますが、リムル達の仲間にはなれないだろうなと思います。

さて、とどめはカレラ。
核撃魔法重力崩壊で帝国軍の残党を一瞬一撃で十数万人殺害します。ヤバス。。
残りの帝国軍はシオンやアルビス達が始末しますが、事実上カレラ一人で全滅させたも同然です。

結果論ですが、テンペストの総力をあげなくても、悪魔3人娘だけで帝国軍94万人を絶滅させることができたはずです。それぐらい桁外れに強かったです。

ただ、面白かったかと言えば微妙。
圧倒的強者の戦いも爽快感はあるのですが(漫画で言えば、ワンパンマンのサイタマとか、刃牙の範馬裕次郎とか)、この3人娘の戦いは、人間が蟻の大群をわざわざ踏み潰すような、大人げなさを感じました。

これで進撃してきた帝国軍との戦いは終わりです。
テンペスト軍が強すぎたというのはありますが、将であるカリギュリオやガスター、一桁ナンバーのバーニィとジウなど、弱すぎて手応えがなさすぎでした。人間的にも卑小な奴らだったので余計に小物に見えて仕方なかったです。

終章 魔王の所業

今回、敵とはいえ94万もの人間を殺害したテンペスト軍。
あまりの完勝ぶりに、ちょっとやり過ぎでは?と感じましたが、リムルはそのうち70万人を蘇生させます。これは優しさではなく、悪評が広まるのを防ぐためだといいますが、それでも大勢の人が助かったのは事実。
人が死にまくる気の重い話が多かった本巻ですが、最後に救いがありましたね。

<まとめの感想>

本巻の主役は表紙の絵にも描かれている悪魔3人娘でした。
ヤバいぐらいに強いのはよく分かったので、次巻からは他のキャラが戦ってほしいですね。
もうおなかいっぱいです。。

一方、本巻の敵キャラも弱く、敵対していた頃のヒナタのような、「もしかしてリムル負けんじゃないの?」と思わせる強敵が皆無だったので、ハラハラ感はなかったです。

おそらく、次は出番のなかったリムルとヴェルドラが戦うと思います。

となると、帝国軍も本物の猛者が出てくるはずです。

現在分かっている帝国軍のヤバそうな奴は3人います。
●皇帝ルドラ
●元帥、ヴェルドラの姉ヴェルグリンド
●情報部近藤達也
この3人に期待ですね。

まだ帝国編は終わってないので、続きは非常に気になります。
12巻から13巻の間が半年以上開いていましたが、14巻は年内ぐらいに出してくれませんかね?頼みますよ伏瀬先生!